今回のテーマは『ことわざ』。マレーシアと日本、どちらにも共通することわざが有ることに気付きました。
“マレーシアのことわざ『bagai isi dan kuku dangan』、日本語で『水魚の交わり』について話します。1年生の時、私は大切な親友と出会いました。『心(こころ)の友』と書いて心友です。”
出場者サラさんの冒頭の言葉です。
『心友』は、彼女が日本のマンガで出会った好きな言葉だそうです。
3月、地方選がShah Alamから車で約1時間のプトラジャヤで行われました。
VTR審査を通過した近郊の生徒数十名と引率の先生や保護者が集まりました。
大人しいサラさんにとって流暢に日本語を話せるかより、この緊張に勝てるかどうかが勝負です。
結果、見事に地方選を勝ち抜いたサラさん。
予選から1か月後の4月。本戦がKL(クアラルンプール)の日本人会で行われました。
再び緊張との戦いが始まったサラさん。
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宿題ですか?
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結果は『がんばったで賞』!
本当にがんばりましたね。
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今回、サラさんと日本語でたくさん話をしました。
毎朝の練習も2人で行いました。
休日には電話で趣味のことやボーイフレンドのことも話しました。
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いえいえ、年齢差は親子です。
また、サラさんの家族や“心友“のシャミラさんとも話しました。
私は、彼女の心や価値観などを知りたかったからです。
コンテストで話す言葉(日本語)に心を込めたいと思ったからです。
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では、このコンテストで彼女が得たものは何でしょう?
心が滲み出た文字です。
マレーシアではプリント(レタリング)文字が好まれているようです。
でも日本は文字に精神性を見出すことを好みます。
この文化の違いに気づいたサラさん。
日本語教室の入り口に、フリーハンドで『ようこそ!』と書いてくれました。
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色々な葛藤や周囲の意見もありましたが、彼女は自分の手で書きました。
私は、日ごろ大人しい彼女がコンテストを通して、自信と勇気を得ることできたと思いました。
心からありがとう、サラさん。