最新情報はこちら 最新情報はこちら

ラマダンって楽しい!?

「はじめまして、坂田育美です。どうぞよろしくお願いします。」と、5ヶ月前日本語とマレーシア語を使って100人近い先生方と1200人を超える生徒の前で緊張しながら挨拶したことを今でも覚えています。

大勢の生徒に歓迎される坂田さんの写真
歓迎会の記念写真

赴任初日の歓迎会では、想像を遥かに超えた学校のおもてなしに驚きました。歌やダンスで日本人の私を歓迎してくださいました。一生こんな盛大に迎えられることは無いでしょう。

私はマレーシアの首都であるクアラルンプールから電車で1時間程の南に位置するヌグリスンビラン州の国民中等学校に派遣されています。私の派遣されている学校にはマレー系、中華系、インド系の先生や生徒がいます。

5ヶ月生活している中で、書きたい事は山ほどありますが、今回の投稿では、イスラム教国家ならではの「断食」について書きたいと思います。
イスラム教国家であるマレーシアでは、「ラマダン(断食)」があります。今年は5月27日から6月25日の1ヶ月でした。イスラム教徒にとってラマダンは、自身の信仰心を清める目的があります。日の出から日没まで(5:30~19:30)飲食をしない他、様々なルールがあります。
「断食」と聞くと、大変できついことだと想像していました。しかし、そのようなマイナスの要素は全く感じられず、1年のうち1ヶ月しかないこのイベントを楽しんでいました。

断食明けのお祭りに向けて賑わうバザールの様子の写真
洋服が並ぶバザールの写真
種類豊富な食事が並ぶバザールの写真
チキンや野菜がセットになって売られている食事の写真

普段は食べ物が売られている夜市(パサールマラム)ですが、断食明けのお祭り(ハリラヤ)に向けて、食べ物、洋服や靴、お菓子など様々なものが売られている夜市(バザール)に変わります。深夜1時をまわっても、多くの人が集まりにぎわっている夜市の様子です。

生徒たちの写真
食べる準備をして、食事を目の前にし、19時30分のお祈り(アザーン)が聞こえてくるまで待っている寮の子ども達です。みんなで夕食を食べることで、より美味しく感じます。

無理をしない程度に私も2週間ほど、飲食を控えました。朝から夜まで食べなかったのは5日ほどでした。
ある日、あと2時間ほどで開けてご飯が食べられる!!という時に、前から歩きながら唐揚げを美味しそうに食べる人が現れたのです……。とたんに空腹感が襲ってきました。きっと私も断食をしていなかったら、自分は違う宗教だから関係ないという気持ちがどこかにあったのではないかなと思います。

様々な考え方や意見があると思いますが、多民族国家であるマレーシアで、相手の宗教や民族を尊重し、気遣う態度は共存していくにあたって大切なことであると感じました。
マレーシアでの生活は残り少なくなってきました。1日1日を大切に過ごしていきます。

Writer
マレーシア ヌグリ・スンビラン州
坂田 育美さん

この人の書いた他の記事

マレーシアの記事

よく読まれている記事

PAGE TOP