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蘇生講習と言語の妙

潮州高中(高中は日本の高校に相当)に赴任し、7ヶ月が経ちました。

今月は、校内活動を通して言語の面白さも再認識した、そんな一コマを紹介します。

台湾の高校内では、様々な教師向けの講習会が開催されます。5月9日(水)に開かれた「一般市民向けの心肺蘇生(CPR)講習会」、私も受講しました。講師は、看護師(台湾華語で「護理師」)免許を持つ先生です。台湾の高校には、護理師が複数います。「保健室の先生」もいますが、「護理課程」という授業を担当している先生もいます。


講習会のポスター

講習で使用したAEDトレーナー

講習会は、座学、テスト、ひとりずつ実技演習(倒れている人を発見~救急車到着)の順に進められました。受講料を払い、座学を受け、テストで80点以上取り、講師の実技演習のチェックを受けると、「修了証」が発行されます。私は今回、修了証は受け取りませんでしたが、実技演習は講師にチェックしてもらいました。

日本でCPR講習を受講したことのある私は、中国語で行われる講習会に興味深々でした。講習内容は、「アメリカ心臓協会(AHA)」の作成したガイドラインが基になっているので、中国語でも日本語でも違いはありません。ですが、中国語と日本語では、動作の表し方が違います。

例えば、日本語の「119番通報」「胸骨圧迫(以前の名前は心臓マッサージ)」「息を吹き込む」は、中国語(台湾華語)だと「打119(番号は日本と同じ)」「壓胸(胸を押すという意味)」「吹氣」となります。受講中の私は、「動作を簡潔に漢字で表すことにおいて、中国語は優れているなあ!」とひたすら感心していました。

また、実技演習が終わりに近づくと、救急車が到着する、という設定なのですが、先生たちが救急車のサイレン音を「オーイーオーイーオー」と表現していたのも、おもしろかったです。「ピーポーピーポー」と言っていたのは私だけでした。

全ての交流で、言語の妙を感じられる、というのも、日本語パートナーズの素晴らしさだと思います。


実技演習:胸骨圧迫

実技演習:AED。右が講師の鐘先生
Writer
台湾 屏東
石山 美保さん

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