10月の学期休みを終えた11月、高校生の日本語クラブでは酉の市の紹介をし、熊手を制作しました。酉の市は毎年11月の酉の日に催される年末の風物詩です。主に関東地方で行われるため、東京の下町育ちの私は毎年行きますが、日本人でも他地域にお住まいの方には馴染みがないと思います。タイでも知っている人はなかなかいないだろうと思い、紹介してみることにしました。
日本語クラブでの活動は2週に分けて行い、1週目には酉の市について説明し、割り箸を使って熊手の骨組みを作りました。
酉の市の熊手は福をかきこむための縁起物で、毎年大きく買い替えていくといいとされています。近年では企業によって独自のものを制作依頼されるようです。
このようなキャラクターの熊手には特に生徒が関心を持っていました。酉の市はその年の酉の日が11月に何回あるかによって開催日数が変わりますが、三の酉まである年は火事が多いと言われています。江戸の商人を中心に発展したお祭りなので即物的な志向が高いお祭りですが、面白く思ってもらえたようです。
2週目には折り紙を使って飾り物を制作し、熊手を完成させました。
絵を描いたり工作をさせたりすると、どの子も本当に上手で毎回感心させられます。
今回も個性豊かにそれぞれ素晴らしい作品に仕上がったと思います。
カウンターパートの先生を始め、多くの生徒が日本への興味関心を高く持っているので、全国的に有名な祭事は既に知っていることが多いです。今回は地域に特化したお祭りを紹介しましたが、初めて知る内容で面白く感じてもらえたと思います。授業としての文化紹介でも東京だけでなく各地のことにも触れていますが、一口に日本と言っても地域ごとに大きく文化が異なることを知って、より興味関心を持ってもらえたようです。