高雄は熱帯です。この冬は特に暑くて、1年に1週間はあると聞いていた寒い時期はとうとうありませんでした。高雄に赴任が決まってから、浴衣の体験をどうするかが気がかりでした。浴衣体験の時、生徒は自分の着ている服の上に重ね着するので、きっと汗だく状態になるのではないかと思っていたからです。とにかく一番寒い時期に行いたいと思い、カウンターパートの先生と相談して3月27日になりました。
なるべく沢山の中から、浴衣を選んで欲しいという気持ちで、日本台湾交流協会から、男女計20着お借りしました。せっかく日本語の授業を選んでくれたのだから、できるだけ沢山の人に着てもらいたいと思ったからもあります。
最初にパワーポイントで説明し、お手本を見せて、一人一人に着付けを行っていきました。着てみると途端に日本の雰囲気です。友達と一緒に思い思いのポーズをとってパチリ!皆で記念写真一二三(イアルサン)!恥ずかしがってあまり着ないという話もありましたが、次から次に着付けを頼まれて、顔を上げてゆっくり皆の様子を見る暇もないほどでした。自分で途中まで着付けて最後の帯の結び方がわからないという生徒もいて、今回のことがきっかけとなって次は自分で着られるようになっているといいと思います。
今回、沢山の生徒が浴衣を着てくれたことと、もう1つ嬉しかったことがあります。それは少しずつ語学の勉強を続けてきたお陰で、生徒とやりとりが出来るようになったことです。着付けをしながら、相手がどのような気持ちでいるかがわかり、その言葉に正しいかどうかはわかりませんが、対応できたことはとても嬉しいことでした。
声調や鼻音の区別など私にとって難しいことばかりの台湾華語ですが、やはり現地語で地元の人とやりとりできると違うと思いました。派遣前研修で初めて注音符号に出会って、そろそろ1年。これからも勉強を続けていきます
- 台湾 高雄
- 行德 枝里さん