客家(ハッカ)とは中国大陸の北部広東・広西・江西・福健などに住んでいて、移住してきた人々のことです。台湾では、北部・中部・南部に集中して住んでいます。
少しこちらの言葉が分かるようになったので、街並みの看板を見ると、身近に客家の料理の店が沢山あることがわかりました。特に米粉で作った麺や野蓮(ヤーリエン)という炒め物を私は好んで食べています。
客家の文化には特徴があります。擂茶(レイチャ)は伝統的な飲み物で、雑穀や豆、胡麻を共にすりつぶして飲みます。私も先日美濃というところで実際に飲んでみました。とても健康的で美味しいお茶でした。美濃は客家人の町で、美しい傘も作られています。傘を作るところでは、傘作りの体験もできて、一緒に行った方の娘さんは楽しそうに自分の好きなデザインを描いていました。その日はその後「美濃客家文物館」に行き、客家の歴史について詳しく知ることができました。
台湾で10か月過ごしてみて感じることは、本当に知らないことばかりだったことです。駆け足の観光旅行ではわからない台湾の深い部分を、少しですが、知ることができました。今こうして私達が見ることができるということは、関わった方々の大変な努力があると思います。そして自分たちの文化に対する誇りも感じました。日本は新しいものを取り入れながら、技術を発展させ、世界から信頼される技術を得ました。こちらに来て日本に対する信頼のベースに日本製品に対する信頼があると感じます。一方、日本の伝統的なもの・古いものにも海外の方はとても興味を持っておられます。自分たちの文化を大切にし、海外の方に説明できるようになることは必要なことではないかと改めて思いました。