派遣期間:2017年9月~2018年6月
日本語パートナーズ(NP)の任期満了を直前に控えた2018年5月。
私は派遣先校の学務主任から、「夏休み明けの9月初めにデンマークにある姉妹校で交流合宿するけど、一緒にどうですか?」というお誘いを受けました。
校長、先生(とその家族)、生徒の総勢50人ほどで、全寮制の姉妹校に2週間滞在し、そこで現地の生徒と生活を共にしながら合同授業を受け、ハイキングやサイクリングに参加するというものです。
NPが縁で知り合った先生や生徒たちとの交流ももちろんですが、何よりデンマークの学校制度や授業風景を肌で感じることができる、またとない機会。
私は前半の8日間に参加させてもらうことにしました(日本からデンマークまでの往復の交通費は自己負担、現地では学校所有の宿泊施設と寮での食事を提供していただきました)。
デンマークの学校の授業は、少人数のグループで、学校教材用のLEGOを使って発電機を組み立てる科学の授業や、別のLEGOキットで想像上の動物を作って、他のグループの前でその動物に込められた意味を発表する授業など、想像力(創造力)をかき立てる双方向型の授業が印象的でした。
また、台湾の生徒向けに行われた英語の授業は、二人一組になって、相手の額に貼られた英単語をジェスチャーで伝えて当ててもらう、という脳科学を取り入れたゲーム形式のものもありました。
「何をすべきか、どうしたいか、自分の頭で考え、それを周りに伝えて形にすることができる人材育成を目標としている」という校長の理念が、そのまま授業に取り入れられている、と感銘を受けました。
「効率的に結果を追い求める、だけの人生はつまらない」
「好きなことを見つけて、それを形にする幸せを求めたい」
「それで周りも幸せを感じてくれたら尚良い」
NPとしての経験と、その後のデンマークでの経験から、この思いはさらに強くなりました。
今はその思いを胸に、フリーランスの医師として働く傍ら多言語を学び、医学と語学の融合で脳に癒しと健康を与える教材作りに取り組んでおります。