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「浦島太郎のつづきは……?」

私は、フィリピンの生徒達と関わりながら、彼らのクリエイティビティの高さに何度も驚かされてきました。今日はそのひとつを紹介します!

先日、G10(高校1年生)の生徒は、日本の昔話「浦島太郎」を使って、ひらがなとカタカナを読む練習をしました。そして最後の課題として、浦島太郎が玉手箱を開け、おじいさんになった後のストーリーを各自英語で考えるというものをしました。

リーディングの練習をし、物語の意味を調べます

1人の生徒が書いたストーリーは以下のようなものでした。

「老人になった浦島は、ある時乙姫との幸せな日々を思い出し、再会のため海に潜ります。しかし、もう若くない浦島は、海底に沈んでいってしまいました。亡くなってしまった浦島をあの時の亀が見つけ、乙姫に報告します。乙姫は深く悲しみました。何故なら、玉手箱は、彼女が浦島に若さを保たせ、また帰ってきたいと思わせるために持たせていたものだったからです」

この生徒は最後に、次のような文章を書いてまとめました。
“It’s strange how love works, starting with the most trivial thing, ending with the most trivial thing. If one just took a chance…”
(愛は時におかしな結果を導きます。それは、最も小さなことから始まり、最も小さなことで終わるのです。もしどちらかがチャンスを掴んでいれば……)

また、別の生徒は、次のようにまとめました。

「老人になった浦島が、途方に暮れていると、1人の少女に出会いました。その少女は言いました。『あなたがそのような経験をして、そして今戻ってきたのには、理由がある。どんな理由かは誰も知らないが、必ず理由があることは確かだ』悲しみの渦中だった浦島はその言葉に救われ、全ての物事には意味があることを思い直しました。そして、これから自分がすべきことと真摯に向き合うことにしました」

その生徒が最後に書いたのは、
“the journey is the most important than the destination, and that sometimes greatest reward is not what you received but what you gave”
(最も大切なものは、旅の目的地よりも過程です。そして、時に最大の報酬は、自分が貰ったものではなく、自分が誰かに与えたものなのです)

生徒が書くストーリーと教訓に私は感嘆してしまい、つい誰かに紹介したくなってしまいました!

Writer
フィリピン マニラ
森 丞海さん

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