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はじめての感情、かわい泣き

サワディーカー!私は、2022年6月からタイのイサーン(東北部)にあるウドンターニーという地域に派遣されています。初寄稿では、緊張しながら迎えた登校初日についてお伝えします。

私が派遣されているプラチャックシラパカーン校では、毎朝、朝礼があります。学校に登校して早々、中学生から高校生の全校生徒約3,000人の前で日本語とタイ語であいさつをすることが私の初仕事となりました。拙いタイ語と日本語でのスピーチでしたが、日本語を履修している生徒たちがレスポンスをしてくれて、なんとか乗り切ることができました。

朝礼の様子

最初の授業では高校1年生から高校3年生のそれぞれのクラスで私の自己紹介をしました。高校1年生は日本語を勉強しはじめたばかりなので、CP先生(カウンターパート。タイ人の日本語の先生)の通訳を交えて自己紹介。高校2年生と高校3年生は、通訳はほとんどなしで行いました。自己紹介では、クイズを入れたり、「知っていますか?」と生徒に質問を投げかけたりしながら進めていきました。はじめて会う日本人の問いかけに「ポカン」としてしまう時間があるかな、と予想していましたが、生徒たちの反応は思っていたよりいいように感じました。

初授業の様子

ところが、高校3年生のクラスでは、問いかけをしても反応がいまひとつ。理解はしているものの、答える勇気がないように見えます。授業外で会ったときは積極的に話そうとしてくれるので、少しずつ慣れていけばいいかな、という感想を持ちました。

その授業の終わりに、CP先生が「日本語を勉強するのはコミュニケーションのためですよ。みなさんも緊張しますが、先生も緊張します。せっかく日本人の先生が来ているのだから、この機会を大切にしてください。」と生徒を熱く指導しました。

その後、私が退室したあとにもCP先生と生徒たちは話をしたようで、その日の放課後に生徒たちが職員室にやって来て、「先生に悪いことをしました。ごめんなさい。」と泣きながら話してくれました。「な、なんて素直でかわいい生徒たちなの!」と私も思わずもらい泣きをしてしまいました。人生初の感情、あまりのかわいさに涙が出る「かわい泣き」です。ですが、私も泣くものだからさらに生徒たちを心配させ、「先生泣かないで~」とおろおろさせて、生徒たちを余計泣かせてしまいました。

とても素直でかわいい生徒たちと、厳しくも優しくあたたかい先生と一緒に過ごせて幸せです。これから私ができることはなんでもしたい!と感じた日本語パートナーズとしての初登校日でした。

Writer
タイ ウドンターニー
平 文音さん

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