みなさま、こんにちは。
マレーシア・ジョホール州に派遣されている津島杏奈です。
4月22日は、イスラム教徒が多いマレー系の人々にとって1年で一番おめでたい日、ハリラヤでした。
ハリラヤとは、断食をするラマダンという月(ヒジュラ暦での第9月。2023年は3月22日から4月21日まで)明けのお祝いをする日のことです。
ハリラヤを家族でお祝いするために学校は休暇に入り、私は現地の日本語の先生(CP先生)のご実家で一緒にハリラヤを迎えました。
今回は私の体験をもとに、ハリラヤの過ごし方を紹介します。
CP先生のお家では、朝一番に「サラーム」の時間がありました。
「サラーム」とは、ハリラヤ初日の挨拶のことで、年少者が年長者の手を握り、過去の過ちを謝罪します。
子どもから親や祖父母へたくさんのことを伝え、抱擁し、涙を流す姿が見られました。
心の内をすべて吐き出して誠意を持って話をする、という機会はなかなかありません。
家族円満の秘訣の1つである、貴重な時間だと感じました。
その後は、親戚の家をまわります。
私たちは、CP先生の伯叔父母の家9軒を2日かけて訪問しました。
他の親戚も集まるので、それぞれの家でかなりの人に出会います。
家に入ると、伝統的なお菓子がリビングに並べられています。
種類もたくさんあって、食べ放題です。夢のような空間ですね!
リビングに用意されている伝統的なお菓子(kuih raya)
来訪者が揃うとご飯の時間です。
「ハリラヤのメインは食べることだよ!」と言われた通り、本当にたくさん食べました。
というのも、家を訪ねる度に食べるので1日に4、5回食べることになるからです。
ハリラヤでは、日本のお節料理のような特別なご飯を食べます。
よく用意されていた料理をいくつか紹介します。
クトゥパッ(ketupat):ヤシの葉を編んで作った入れ物の中にお米を入れて、茹でたもの
レマン(lemang):竹の中にバナナの葉を入れ、もち米とココナッツミルクを入れて焼いたもの
レンダン(rendang):牛肉をスパイスと煮込んだもの
最後はお年玉の時間です。
親戚がたくさん集まるので、子どもたちはたくさんの封筒を抱えて嬉しそうでした。
お年玉(duit raya)の入った袋
親戚ではない私でしたが、「ようこそ!あなたも家族だよ。」と迎え入れてもらい、家族の優しさ、温もりを感じることができた日でした。
CP先生の家族が歓迎してくれたことを幸せに思います。