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人と人との小さな交流から、国と国との大きなつながりに その1

「初コインランドリーにて」

お金を入れたにもかかわらず洗濯機のドアが開かない!
ここサラブリーに来て10日ほど経ったころでした。近くにいた「おばさまA」にすがるような思いで相談して、表示してあった番号に電話するしかないとなりました。

そのおばさまはいまいちうまく説明できずにいる私を見かねて、電話を代わって対応してくれ、そのうえ、自分の財布からお金を出して、機械に入れてしまった40バーツを払おうとしてくれたんです。さすがにそれは受け取れないと、丁重に断りました。

その後再び電話をしてくれたところ、この店を管理している「おばさまB」が一度帰宅したにも関わらずわざわざ来てくれ、お金を返してくれました。言葉や表示があまりわからず思うようにいかない上、あたりも暗くなりスコールも降ってくるなど、不安な気持ちがさらに膨れ上がったときに、二人のおばさまに助けられたという忘れられない出来事になりました。「おばさまA」は、“タイに住んでるから、タイ語が話せるから”(と言っていたと思います)という理由だけで、電話を代わってくれたり、自分の財布からお金を払おうとしてくれたりしたのです。

スコールもやみ、無事終わった洗濯物を自転車のかごにのせてアパートに戻りました。タイの人たちのために出来ることをやっていこうと誓いながら。

今でも毎週お世話になっています

「バナナを見上げる初老の日本人と3本のやや小ぶりのバナナ」

派遣先校での担当クラスの清掃分担区にバナナの木があります。バナナの木と気づいた時には、実が見当たらなかったので、「もぎたてのバナナ」という夢にまで見たことは叶わず……と思っていました。

が、11月17日現在、こんなになっているではありませんか!生徒たちに2回ほど「いつ食べられるの?」と聞いたところ、来週には食べられるとのこと。そんなやりとりをした生徒の一人が、私がバナナのことをしつこく聞くのでよっぽどバナナに飢えていると思ったのでしょう。なんと、家からバナナを持ってきてくれたのです。ビニール袋に包まれた、やや小ぶりのバナナが3本入っていて、もう一人の生徒と3人で一緒に食べました。朝のゴミ拾いの時間のひとコマでしたが、わざわざ家から持ってきたバナナを、私のところに走ってきて手渡してくれたタイの生徒の純粋さに心を打たれた出来事でした。

または、学校になっているバナナを物欲しげな目で見つめる初老のやつれた日本人を哀れと思って持ってきてくれたのか、真意のほどはわかりませんが、タイの人たちのあたたかさに触れた瞬間でした。

夢にまで見た「もぎたてのバナナ」が実現する日も近い?
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